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日本のネットテレビを決めている人たち

Google TVが気になる。
なんだか黒船のイメージにダブる。

テレビは電波という国ごとに利用方法を決めているものを使う以上非常に地域性の強いものだ。放送という公共性の強いサービスでは市場任せというわけにいかないので当然国がロードマップを引いて業界をリードする。

放送はこれで良かったが、インターネットはこれと異なる生命原理を持っている。インターネットには国に相当する頭がない。分散ネットワーク化された個が知識を交換し合う中で徐々に進化する。

だからネットテレビは難しい。魚が鳥に恋するような話でもある。成就は難しい。

日本ではネットテレビについて国と業界が「協同」で議論してきた。頭の整理を兼ねて関係団体を並べてみる。
  • 総務省
 通信と放送の担当省。国がかかわるべきは関わり、民に任せた方が良いところは任せる、という方針か
  • 総務省:報通信審議会
    • 総務大臣の諮問に応じて、情報の電磁的流通及び電波の利用に関する政策に関する重要事項を調査審議し、総務大臣に意見を述べること、云々が仕事
    • 民主主義における賢い「民の声」機関であり、政策の基本方針を与える
    • 下書きは官僚が書いているかも
  • 電波産業会(ARIB
    • 電波利用の一層の飛躍的な発展を図るため、通信・放送分野における新たな電波利用システムの研究開発や技術基準の国際統一化等を推進するとともに、国際化の進展や通信と放送の融合化、電波を用いたビジネスの振興を趣旨として設立された公益法人
    • 国の政策の実施部隊
    • デジタル放送のベースの部分の放送規格を制定などの公的な実務を担っている
  • デジタルテレビ情報化研究会
    • 2003年4月に設立された任意団体(?)
    • 目的に曰く「デファクト・スタンダードとなりうるデジタルテレビの通信機能を検討して行くことで、サービスを利用するためのより良い環境整備を図り、デジタルテレビを活用したサービス全体の充実と普及に貢献します」
    • 2003年10月に「ネットTV端末仕様書1.0版」等が、最新では2008年7月に「デジタルテレビネットワーク機能仕様書」やVODサービス仕様が公開されており、「acTVila;アクトビラ」サービスがこれに基づいて開始
    • デジタルテレビのネットを利用したサービスの規格はそれ用のHTMLやブラウザのスペック含め、ここが定めた
  • IPサービスプロジェクト(IPSP)
    • 通信事業者並びに家電メーカーのグループが主として閉域網でのIPTVサービスの仕様検討及び作成を目的として結成した団体
    • デジタル放送をインターネットIP再送信するサービス仕様を軸に検討
  • IPTVフォーラム
    • 2006年10月に総務省の声がけで設立
    • 放送事業者、通信事業者(役務放送事業者)、家電メーカーなどによって「放送番組その他コンテンツをIP配信する際の受信機開発等に必要な技術要件や、運用に関わるルールについて、利用者の利便性、受信機開発のフィージビリティや市場競争力、配信されるコンテンツの製作者・権利者の事情等に配意しつつ、関係者間の意見交換を実施する場
    • 短く言うとサービスごとに固まっていた各種活動を統合する場
    • フォーラム設立後は、国内におけるIPTVサービスの技術基準や運営ルールはこの場での議論、合意を軸として進められており、IPTVフォーラムは、2008年6月に有限責任中間法人IPTVフォーラムとして新たな活動を開始している
(NICTのよくまとまった記事を参考にさせたいただきました。)

地デジのIP再送信のような話はこういう体制で結果が出たようであるが、ネットサービスについてはなんなのだろうかと疑問が残る。インターネットというのは例えていうと大海で日々技術的にもビジネス的も変化している。ネットテレビはこの荒々しい大海航海用の仕様でなくてはならないのに、川一本でつながった塩水湖仕様のボートしか今日本にはない。







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